ファンデルワールスヘテロ構造の量子輸送現象

単原子層の厚みしかない二次元結晶を作製する簡単な技術が実現し、様々な原子層を組み合わせた複合原子層構造(ファンデルワールス接合)も作製可能になっています。原子層を切ったり貼ったりすることにより、無限の可能性を秘めた新材料・新現象・新機能素子を創出することができます。グラフェンをはじめとした単原子層およびファンデルワールスヘテロ構造の基礎と応用に向けた研究をしています。

具体的には原子層を何百層も積層したファンデルワールス超格子の作製を可能にするため、一般的にハンドメイドで行われている原子層の劈開・探索・積層を自動化・電動化するシステムを構築しており、世界トップレベルの技術を有しています。

また、原子層同士を積層するときファンデルワールス力で積層しているため通常の二次元半導体では不可能な積層する角度(ひねり角度)を制御することが可能です。この自由度を制御して新規物性の発現を目指しています。

Fig. 1 ファンデルワース超格子、Fig. 2 モアレ構造
(左)Fig. 1 ファンデルワース超格子、(右)Fig. 2 モアレ構造